このページでわかること

  • TermuxとObsidian GitプラグインをつかってAndroid上でObsidianのVaultをGitHubリポジトリと同期する手順

事前準備

以下が揃っている前提で進めます。

  • AndroidにObsidianがインストール済みであること
  • GitHubアカウントを持っていること
  • 同期対象のVaultを格納するGitHubリポジトリが作成済みであること

1. TermuxをF-Droidからインストールする

TermuxはAndroid向けのターミナルエミュレータです。 GitのインストールやSSH鍵の生成など、後続の手順はすべてTermux上で行います。

注意: Termuxは必ずF-Droidからインストールしてください。 Google Playストア版は更新が停止しており、パッケージのインストールに失敗する既知の問題があります。

  • F-Droid公式サイト: https://f-droid.org/
  • F-DroidからTermuxアプリを検索してインストールします

2. TermuxにGitをインストールする

Termuxを起動し、以下のコマンドを実行してパッケージリストを更新後、gitをインストールします。

pkg update && pkg upgrade -y
pkg install git -y

インストールが完了したら動作確認します。

git --version
git version 2.x.x

3. SSH鍵を生成してGitHubに登録する

TermuxからGitHubへSSH接続するための鍵ペアを作成します。

3-1. SSH鍵の生成

ssh-keygen -t ed25519 -C "your_email@example.com"

対話プロンプトが表示されますが、すべてEnterで進めてデフォルト設定で生成します。

Generating public/private ed25519 key pair.
Enter file in which to save the key (/data/data/com.termux/files/home/.ssh/id_ed25519):
Enter passphrase (empty for no passphrase):
Enter same passphrase again:
Your identification has been saved in /data/data/com.termux/files/home/.ssh/id_ed25519
Your public key has been saved in /data/data/com.termux/files/home/.ssh/id_ed25519.pub

3-2. 公開鍵の内容を確認する

cat ~/.ssh/id_ed25519.pub

出力された ssh-ed25519 AAAA... の文字列をすべてコピーします。

3-3. GitHubに公開鍵を登録する

  1. GitHubにブラウザでログインします
  2. [Settings] > [SSH and GPG keys] > [New SSH key] に移動します
  3. Titleに任意の名前(例: Termux Android)を入力します
  4. Keyフィールドにコピーした公開鍵を貼り付けます
  5. [Add SSH key] をクリックします

3-4. SSH接続の確認

ssh -T git@github.com
Hi username! You've successfully authenticated, but GitHub does not provide shell access.

上記のメッセージが表示されれば接続成功です。


4. Termuxにストレージ権限を付与してパスを設定する

TermuxからAndroidの共有ストレージ(ObsidianのVaultが存在する場所)にアクセスするために、ストレージ権限を付与します。

4-1. ストレージ権限の付与

termux-setup-storage

実行するとAndroidのシステムダイアログが表示されます。[許可] を選択します。

4-2. アクセスパスの確認

権限付与後、共有ストレージへのシンボリックリンクが ~/storage/ 以下に作成されます。

ls ~/storage/
dcim  downloads  external-1  movies  music  pictures  shared

Obsidianのデフォルトのストレージは ~/storage/shared/ 配下に存在します。 Vaultの実際のパスは端末やObsidianの設定によって異なります。


5. GitHubからVaultリポジトリをCloneする

ObsidianのVaultを格納するディレクトリへ移動し、GitHubリポジトリをcloneします。

5-1. Vaultを配置するディレクトリへ移動

Obsidianが参照できる共有ストレージ配下に移動します。 以下は Documents フォルダにcloneする例です。

cd ~/storage/shared/Documents

5-2. リポジトリのclone

git clone git@github.com:YOUR_USERNAME/YOUR_VAULT_REPO.git

YOUR_USERNAMEYOUR_VAULT_REPO は自身のGitHubユーザー名とリポジトリ名に置き換えてください。

Cloning into 'YOUR_VAULT_REPO'...
remote: Enumerating objects: ...
...

5-3. gitのユーザー情報を設定する

コミット時に必要なユーザー情報をTermux内のgitに設定します。

git config --global user.name "Your Name"
git config --global user.email "your_email@example.com"

6. ObsidianでCloneしたVaultを開く

  1. Obsidianを起動します
  2. [フォルダとして開く] を選択します
  3. 手順5でcloneしたフォルダを選択します

Vaultが正常に開くことを確認します。


7. Obsidian Gitプラグインをインストールする

Obsidian Gitはコミュニティプラグインとして提供されており、Obsidian内からGitの操作(push/pull)を行えます。

7-1. コミュニティプラグインを有効化する

  1. Obsidianの [設定] > [コミュニティプラグイン] を開きます
  2. [コミュニティプラグインを有効化] をオンにします

注意: 初回は「セーフモード」を無効化するよう求められます。内容を確認の上、許可してください。

7-2. Obsidian Gitをインストールする

  1. [コミュニティプラグインを参照] をタップします
  2. 検索欄に Obsidian Git と入力します
  3. 表示された Obsidian Git をタップし、[インストール] を選択します
  4. インストール完了後、[有効化] をタップします

8. Obsidian Gitプラグインの設定を行う

プラグインのインストール後、設定画面で動作をカスタマイズします。

8-1. 設定画面を開く

[設定] > [コミュニティプラグイン] > Obsidian Git の歯車アイコンをタップします。

8-2. 主な設定項目

設定項目推奨値説明
Vault backup interval (minutes)30指定分ごとに自動でcommit & pushを実行する
Auto pull interval (minutes)30指定分ごとに自動でpullを実行する
Commit messagevault backup: {{date}}自動コミット時のメッセージテンプレート
Pull updates on startupONObsidian起動時に自動でpullする
Push on backupONバックアップ時に自動でpushも行う

上記はあくまでも一例です。利用スタイルに合わせて間隔を調整してください。


9. 動作確認

9-1. 手動で同期する

コマンドパレット(Androidでは画面上部のコマンドボタンから開く)を起動し、以下のコマンドを実行します。

操作コマンド名
プッシュ(バックアップ)Obsidian Git: Create backup
プル(最新取得)Obsidian Git: Pull
コミットのみ(pushなし)Obsidian Git: Commit all changes

9-2. 自動同期の確認

設定したインターバルの時間が経過すると、画面左下(もしくはステータスバー)にObsidian Gitのステータスが表示され、自動でcommit & pushが走ることを確認します。

9-3. GitHubで確認

ブラウザでGitHubリポジトリを開き、コミット履歴に自動バックアップのコミットが追加されていることを確認します。


参考情報